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まつりぬしの原点(アーストラスト)

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まつりぬしの原点(アーストラスト)

緑山 守
アーストラストをテーマに語る / 2006

21.後世のことを考える人々

歴史物のドラマを見たり小説を読んだりして私がおもしろく感じるのは、昔の人々は、自分の人生が、後世の人々にどのように見られるか、語られるかをとても気にしていることです。後世の人々に笑われないように、後世に名を残すように、歴史上の登場人物は、のちの世間体をとても重要視しています。戦国武将が大義を失うと、兵たちの信頼や人心を失うという意味で世間体を大事にするのは想像に難くありません。でもなぜ後世のことまで気にするのでしょう。「家」の存続が大事という点で、子々孫々までの家の繁栄を考えていることも大きいでしょう。神仏への信仰から、良き行いに根拠を置いて生きることに、より真剣だったのかもしれません。どんな理由であれ、長い歴史の時間スケールのなかで、今の自分の行動を見つめる視点は大切ですよね。現代の人々のなかに、「後世の人々に尊敬されるように、後世の人々に恥ずかしくないように」と考えて人生を生きている人がどれほどいるでしょうか。自分の胸に手をあてて考えてみても、とても「後世から見て恥ずかしくない生き方をしている」と自信をもって言い切れません。あなたも、この世に生のあるうちに、快適さや幸せをできるだけ多く享受したいと望んでいる自分を発見するのではないですか。後世の人々が、どのようにあなたを語るか想像してみてください。あの人は、このような性格で、このような人生を歩んだ人だったのだよ、と話されるのです。どうでしょう。あなたは、後世の人々が敬意を払ってくれるような、誇らしい人生をおくっていますか。後世の人々が、あの人は立派だった、あの人のおかげだ、と言われることをしていますか。それとも、あの人は自分の快適さだけを求め続けて一生を終えたんだよと言われますか。どちらでしょう。しかし、こんなふうにたたみかけても、反発をおぼえる人もいるでしょう。「世の中は厳しく、自分のために生きていくだけで精一杯だよ。後世の人にどう見られるかなんて私と関係ないね」と。本当に関係ないのでしょうか。個人ではそうかもしれませんね。でも全体ではどうでしょう。私たち、今生きている人のほとんどは100年後にはほとんど生きていません。世代が変わっているからです。私たちの世代は、次の世代に恥ずかしくない行動をしているのでしょうか。人類の責任ある中間ランナーをしていると言えるのでしょうか。