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まつりぬしの原点(アーストラスト)

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まつりぬしの原点(アーストラスト)

緑山 守
アーストラストをテーマに語る / 2006

24.龍馬になりたい

国会議員となっている人たちのなかで、驚くほど多くの人が司馬遼太郎さんの歴史小説に感動して政治家を志したという話を聞きました。特に「竜馬がゆく」などの幕末から明治の物語は人気だそうです。たしかに、身の危険を顧みず、国を憂いて奔走する若者たちの必死の姿に憧れる気持ちは誰もが共感できるところです。議員さんたちも、龍馬のようになりたい、吉田松陰がすごい、新撰組がかっこいいなどと、純粋な動機があったのでしょう。よく考えてみれば、特に人気のある人物は、自分の栄達や名誉に捉われず、おぼろげにかたちづくられた日本のため、思想信条のため、事を成すために奔走し、ついえた人々です。彼らはいろんな意味で必死だったでしょうし、実際若くして亡くなった人も少なくありません。龍馬も33歳で暗殺されています。しかし、いかに龍馬のようになりたいと言っても、もしあなたが本当に龍馬と同じような人生を歩めるならやってみるかい、と聞かれてそれを迷わず受けることがでるでしょうか。仮にあなたが山田太郎さんだとして、33歳で殺されるけど150年ほどのち、2150年ごろに日本で功労者山田太郎として有名になるから頑張ってと言われてその人生を引き受けられますか。定まった住処もなく、日本中を転々としながら国事に奔走したあげくにその先どうなるのかわからないまま33才で殺されるという運命です。リアルに考えると、そう簡単に引き受けられる運命ではありません。ここで現代人なら価値観が千差万別あると思います。健康に気を使って長生きしようとしてるのに33歳で終わりなんてまっぴらごめんだよ、妻子もあるんだ、33歳では死ねないよ、という人もあれば、たとえ短命でも何らかの事を成したい、という人もあるでしょう。あなたはどちらですか。福沢諭吉は「とかくあまり人生を重くみず、捨て身になって何事も一心になすべし」と言っています。あまり人生を重くみず、とは大胆な意見ですよね。アメリカの小説家O・ヘンリーは「人間にとって大切なのは、この世に何年生きているかということではない。この世でどれだけ価値のあることをするかである。」と言っています。ルソーも「生きるとは呼吸することではない。行動することだ。」と言っています。どうやら福沢諭吉、O・ヘンリー、ルソーの3人は「何事か成すべし派」のようですね。あなたは、「幕末やフランス革命みたいな危機的状況になれば俺も頑張るよ」と言うかもしれません。そんな冷たいことを言わずにあらためて考えてみましょうよ。現代はそんなに平和の完成された時代でしょうか。