まつりぬしの活動報告

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Vol.6

〈まつりぬし〉の海洋散骨式
 光への導き(儀の完結)

日本晴れの今年4月、広島の瀬戸内の海にて、海洋散骨(散骨式)を執り行いました。 前号に記載した、東京のNさんの続編です。

前日より広島入りした私たちは、入念な事前打合せを済ませ、KISEKIセカンド号のデッキにて、明日の散骨式が、滞りなく執り行われるのを祈念し、ささやかな宴をはじめた頃は、ヨットハーバーの灯りも映える、夜の帳に包まれていました。 深夜、ふと目を覚ました私は、デッキ越しに煌めく満天の星々を眺めていると、夜のしじまの饒舌さに癒され、本日の海洋散骨式の成就を確信した瞬間でした。

午前10時、待ち合わせのホテルへNさん御一行様を迎えに上がり。KISEKIセカンド号へお送りします。無事乗船を済ませたNさん御一行に向かい、アテンダントの守本さん(マツリヌシ)が、諸注意事項並びに散骨海域の説明を丁寧かつ饒舌にアナウンスされました。 航行して約40分、所定の海域に到着したころ、散骨式の準備を手慣れた手つきで守本さんが熟します。準備が整い私が紹介されました。

散骨式の初めに、マツリヌシによる献水を停船した海域に撒き清めます。 そして、散骨の送りのみことばを捧げます。 続いて、ご親族による散骨並びに献花、献酒と続き、各々が海域に手を合わせ、感謝の御心を捧げます。停船すること約30分、送り船はそれを見届けながら、散骨をした海域をゆっくりと回遊します。

式も滞りなく済み、送り船は、家族との別れを惜しみながら帰途につきます。そして寄港へ。 『死は終わりではない』そんな言葉が皆様の心に宿るような体験をしていただける…と、守本さんがスピーチをしている、瀬戸内の空に、旭日旗にある光の波状が雲となって、大空にたなびくのでした。

マツリヌシによる海洋散骨式、それは大海原を祭壇とした、雄大で荘厳な美しさが、見るものの心を掴む、それが正に、『死は終わりではない』と、天から問いかけられているような……♪ そんな散骨式でした。

〈まつりぬし〉
【まつりぬしの活動記録】